「空手の試合で負けた…」そんな時の親の対応とは?

空手の試合で負けたら、子どもはどんな気持ちでしょう?

悔しい? 悲しい? それとも、ホッとしてる?

実は、子どもの反応って千差万別なんです。

だから親が「負けたのは悔しいよね!」なんて決めつけてしまうと、逆に「別に悔しくないけど…」と子どもが言えなくなってしまう。

では、親はどうしたらいいのか?

まずは「親の姿勢」が大事!

親が一番やっちゃいけないのは、「なんで負けたの?!」って責めること。

これ、子どもにとっては、試合で負けたダメージよりキツいんです。

だって、子どもだって好きで負けたわけじゃない。

なのに家に帰ってまでダメ出しされたら、空手自体がイヤになってしまう。

だからまずは、親がどーんと構える。

「おー!試合お疲れ!よく頑張ったな!」

この一言だけで、子どもは救われるんです。

負けた時こそ「気づき」のチャンス

負けることって、実はすごく価値があるんです。

だって、負けると 「なぜ負けたのか?」を考えるチャンスが生まれる。

試合に勝ったら「やったー!」で終わってしまうけど、負けたら「もっと強くなるには?」って考え始める。

これ、成長の種なんです。

だから親はこう聞いてみるのがいい。

「自分ではどう思った? 何か気づいたことある?」

ここで大事なのは、子どもが何を言っても 「そっか、それ大事な気づきだね!」と受け止めること。

親が「そうじゃなくてさ!」って否定すると、考えることをやめちゃうんです。

親の価値観で、子どもの成長してきている心の芽を摘んでしまってはいけません。

「負け=悪いこと」ではないと教える

日本人って「負け=ダメ」って考えがちですけど、実は負けって人生のスパイスなんです。

負けるからこそ、強くなれるし、人の気持ちが分かるようになる。

それに、空手は武道。

「相手を倒すこと」より「自分を成長させること」が大事。

だから、子どもにこう伝えるのもいいと思うんです。

「勝ったら嬉しいし、負けたら成長できる。どっちも得だよ!」

この考え方が身につくと、子どもは負けを怖がらなくなります。

負けた後こそ「楽しい時間」を作る

試合が終わったら、負けた悔しさで気持ちが沈みがち。

だからこそ、親は「負けても楽しいことが待ってる!」と思わせるのが大事。

「試合お疲れ!じゃあ、今日は美味しいもの食べに行こうか!」

とか、

「負けた記念に、好きなジュース買ってあげる!」

とか。

逆に「今日は負けたから食べに行きません!」なんて言われると私も経験ありますけどガクッ!ときてしまいます(笑)。

負けてもがんばったことを親から認めてもらえれば、子どもにとってそれはすごい心の支えになるんです。

「負けても人生は楽しい!」って思えたら、子どもはまた挑戦できると思うんですよね。

一番大切なのは「親の愛情」

最後に、一番大事なこと。

試合の結果がどうであれ、子どもが親にとって大切な存在であることを伝えること

「勝っても負けても、あなたは最高の息子(娘)だよ!」

この言葉が、子どもを本当に強くするんです。

結局、空手も人生も「成長」が大事。

親がどっしり構えて、負けを楽しむくらいの余裕を持つと、子どもはぐんぐん伸びていくと思います。

この記事を書いた人

1977年生まれ。岐阜県出身。3才から空手を始める。愛知大学空手道部OB(平成11年度卒)。大学卒業後、JICA協力隊に参加し、南米のボリビア共和国に派遣される。首都ラ・パスにある国家警察学校の武道教官として学生に空手を指導。警察署、機動隊、要人警護隊、日本大使館への空手と護身術の巡回指導も行う。帰国後は、JICAの短期派遣にて、ラオス、スリランカ、エルサルバドル、フィジーに派遣され空手道の指導に当たる。武道としての空手道、スポーツとしての空手道を研究し、道場で指導中。