「武道」と「スポーツ」の違いって、何ですか?

今回は、「武道」と「スポーツ」の違いを、わかりやすく説明しますね。

1. ゴールが違う!

スポーツっていうのは「勝ち負け」が大事。

点数を取って勝つ、相手より速く走る、より高く飛ぶ。

だからルールがあって、それを守ればOK! 

でも、武道は違うんです。

武道のゴールは「人間を磨くこと」なんです。

強くなるのはもちろんですけど、それだけじゃなくて、

「礼儀」

「心の在り方」

「生き方」

まで鍛えるんですね。

例えば、スポーツでは「どうやったら点を取れるか?」「どうやったら記録を伸ばせるか?」が重要なんですけど、「人生で大切なこと」までは教えてくれる人は少ないかもしれません。

でも武道は

「挨拶をしなさい」

「靴をそろえなさい」

「親を大事にしなさい」

っていうところから始まるんですね。

2. ルールが違う!

スポーツには細かいルールが決まってます。

例えばサッカーなら「手を使っちゃダメ」、バスケなら「3秒以上ゴール下にいちゃダメ」とかですね。

ルールの中で戦うから、ルールにないことはやっちゃってOK って考え方になることもある。

でも武道は違うんです。

ルールじゃなくて、道(みち)がある。

たとえば、道場で「先生にタメ口をきいてもいい」というルールはないけど、そんなことしてもいいとは思いませんよね?

それは「礼儀」という道があるからなんです。

相手を敬う、心を磨く、それが武道の本質なんです。

とはいっても、海外と比べると日本のスポーツはすごく礼儀正しいって思います!

3. 戦いの意味が違う!

スポーツの試合は「相手を倒すこと」が目的。

でも武道の試合は「自分を高めるため」にやる。

だから空手の試合でも、相手を傷つけるために戦うんじゃなくて、お互いを高め合うために戦う んです。

そして、もっと大きな違いは…

スポーツは「試合が終わったら終わり」、でも武道は「一生続く」

黒帯を取ったら終わりじゃない、むしろ「ここからが本当の修行」なんですね。

まとめ

スポーツは「勝つための戦い」、武道は「自分を磨くための戦い」

スポーツは「ルールの中で戦う」、武道は「道を学ぶ」

スポーツは「試合が終わったら終わり」、武道は「一生修行」

この記事を書いた人

1977年生まれ。岐阜県出身。3才から空手を始める。愛知大学空手道部OB(平成11年度卒)。大学卒業後、JICA協力隊に参加し、南米のボリビア共和国に派遣される。首都ラ・パスにある国家警察学校の武道教官として学生に空手を指導。警察署、機動隊、要人警護隊、日本大使館への空手と護身術の巡回指導も行う。帰国後は、JICAの短期派遣にて、ラオス、スリランカ、エルサルバドル、フィジーに派遣され空手道の指導に当たる。武道としての空手道、スポーツとしての空手道を研究し、道場で指導中。